ケロイドや肥厚性瘢痕の治療でお困りの方へ

ケロイド

麹町皮ふ科・形成外科クリニックは、一般皮膚科と美容皮膚科の両方を行うクリニックで、保険診療から自費診療まで幅広くお肌の悩みに対応できます。大学病院に長年勤務した治療経験が豊富な専門医による診療や手術を提供しております。お気軽にお問合せください。

傷痕(瘢痕)・肥厚性瘢痕・ケロイド

ケロイドとは、傷痕が治癒する過程で瘢痕組織(はんこんそしき)が過剰に増殖する病変です。
ニキビや擦り傷や切り傷、手術後の縫合創による傷が治る過程で痕が残り、盛り上がるように治癒するものを瘢痕組織といいます。

傷が赤く盛り上がり、ミミズ腫れのように見えると、ほとんどの人は「ケロイド」と思ってしまいます。しかし、そうではない場合がほとんどです。
実はこの状態を肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)といい、3~6カ月ほどで成熟瘢痕(せいじゅくはんこん)という目立たない白い傷へと変化していきます。
しかし、ケロイドは自然に治ることがあまりありません。さらに外傷部位の範囲を超えて拡大していきます。

成熟瘢痕(せいじゅくはんこん)

成熟瘢痕とは、はじめは赤かった傷が時間の経過と共に落ち着き、肌色から白色の傷痕へと変化していくのを「成熟瘢痕」といいます。

肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)

肥厚性瘢痕とは、傷が出来てからしばらくの間、赤くミミズ腫れのように盛り上がるのを「肥厚性瘢痕」といい、痛みやかゆみの症状があります。

ケロイド

ケロイドとは、肥厚性瘢痕よりも炎症が強く、傷痕の範囲を超えて正常皮膚まで赤い盛り上がりが拡大するのが「ケロイド」といいます。
痛みやかゆみも肥厚性瘢痕より強く、またケロイドの発症には「ケロイド体質」の関与が大きいとされています。

ケロイドになりやすい場所

ケロイドにはなりやすい場所、好発部位は、耳・顎・下腹部・胸・肩などが知られています。

耳はピアスの傷からの感染や、金属アレルギーなどの影響で起こる炎症がきっかけで発症することが多いようです。ケロイドが巨大化し、ゴルフボール程の大きさにまで成長する事もあります。
顎はニキビをきっかけに発症することが多いとされています。
下腹部下腹部は帝王切開や腹部の手術後の縫合痕からの発症頻度が高いとされています。
胸の正中部、前胸部はケロイドの発症しやすい位置で、ニキビや手術の縫合痕がきっかけで発症することが多いようです。
肩、膝一般的に可動域の広い部位の傷はケロイドになりやすいと言われています。傷がひっぱられることで炎症反応が強くなることも悪化する一因です。

ケロイド体質

傷がキレイに治るかどうか、ケロイドができやすいか、というのは体質が大きく関係しているともいわれています。人種間でも発症率に差があり、白色人種には非常に少なく、黒色人種に多い、黄色人種である日本人はその中間とされます。

ケロイドの治療方法

肥厚性瘢痕やケロイドに対する治療法は様々あり、できた部位や状態によって最適な治療法が異なります。
まず初めに重要なのが、手術が適切なのか、手術以外が適切なのかを明確に判断することです。

手術をしない方法(外来での治療)

軽度のひきつれ、拘縮を伴わないケロイドに対しては内服薬や外用薬、注射が有効とされ、手術で切除しなくても改善させることが可能です。
治療期間が長くなることもありますが、根気よく治療を続けることが大切です。
保存的治療には、飲み薬、塗り薬、貼り薬、局所注射があります。一番効果的なのはステロイドを注射する方法です。

A)内服薬(飲み薬)

保険適応があり処方されている飲み薬はトラニラスト(リザベン®)という抗アレルギー薬があります。
皮膚線維細胞の増殖を抑える効果があり、痛みや、かゆみの改善・予防効果があります。

トラニラスト(リザベン®)の特徴

従来の抗ヒスタミン薬にみられる眠気や口の渇きの副作用がありません。

トラニラスト(リザベン®)の副作用

多くはありませんが、膀胱炎のような副作用が知られています。
肝障害、腎障害など

また、保険適応外になりますが、漢方薬で柴苓湯(さいれいとう)も症状を軽減させる効果があります。

B)外用薬(塗り薬)

炎症を抑える目的でのステロイド軟膏やクリーム、非ステロイド系抗炎症剤があります。また、ヘパリン類似物質などには保湿の効果があります。
テープかぶれしやすい患者さんには優しい治療です。効果は強くはありませんが、副作用が少ないとされています。

ステロイド軟膏・クリームデルモベート®、アンテベート®、リンデロン®など
非ステロイド系抗炎症剤スタデルム®など
ヘパリン類似物質・保湿剤ヒルドイドソフト軟膏®、ビーソフテン®など

C)ステロイドテープ(副腎皮質ホルモンテープ剤)

接触皮膚炎(かぶれ)を生じなければ長く使用することで瘢痕拘縮が改善します。
最も多く利用されているものには、抗炎症剤であるステロイドがついているテープ(ドレニゾンテープ®、エクラープラスター®)があります。

ドレニゾンテープ薄い・透明・効果弱い
ドレニゾンテープは古くからあるステロイドテープで透明な素材で薄く、顔面や、嫌がってはがしてしまう小児に使いやすいものです。
エクラープラスター厚い・効果強い
エクラープラスターは効果が強いため、皮膚が厚い大人に大変有効で治療の主流となっています。

ドレニゾンテープ、エクラープラスターの使い方

  1. 銀色の袋から出し、必要な分だけハサミでカットして使用します。
    瘢痕を超えて貼ると正常部分の皮膚に赤みを生じることがあります。病変の大きさにあわせて瘢痕内に貼るようにテープをカットします。
    ハサミを斜めに傾けて切るとテープと台紙の間に段差ができて、はがしやすくなります。
  2. 患部を軽く洗浄し、よく乾燥させた後、プラスチックフィルムを取り除き、患部に膏体面を当てて貼付します。
  3. 貼付後12時間又は24時間毎に貼りかえるようにしましょう。
    貼り替える際に勢いよく剥がすと皮膚にダメージが起こることがあるため、ゆっくりと剥がすようにします。

注意

  • かぶれたりかゆくなったりしたら、テープを貼らない日を設けてください。
  • ニキビが周囲にひどくなったら、使用を中止してください。
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性は大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けるようにしてください。

D)安静・圧迫・固定

肥厚性瘢痕やケロイドは、動作により引っ張られたり絶えず力がかかる部位にできる傾向が強いので、傷を安静に保ち圧迫や固定する方法が有効です。
シリコンテープ、医療用の紙テープ(サージカルテープ)、シリコンジェルシート、ポリエチレンジェルシート、サポーターやコルセットなどで固定する治療です。
他の治療法と組み合わせて行うことの多い治療です。

ジェルシートは長期間貼っておくことで、安静や固定に加えて保湿の意味もあります。
素材が柔らかくクッション性もあるため、疼痛が強い部分などにやさしく使用できる利点がありますが、汗をかくと容易にはがれてしまう難点もあります。

E)注射

ステロイド(ケナコルト®など)を注射するのはケロイド治療の基本であり、どこの病院でも行われます。注射によって赤みや盛り上がりは著明に減少しますが、周囲の皮膚の菲薄化が生じることもあるのが欠点です。また硬い瘢痕の中に注射するため強い痛みがあり、女性ではステロイドの影響で生理不順が生じることもあるため注意が必要です。

F)レーザー

ケロイドや肥厚性瘢痕の治療に、レーザーを使うことがあります。ケロイドや肥厚性瘢痕の中の血管を破壊したり、コラーゲンの分解を促進させることを目的としたものが主流です。

よくある質問

ケロイドや肥厚性瘢痕は何科ですか?

ケロイドや肥厚性瘢痕をキレイに治すなら形成外科や皮膚科で治療することができます。当院では、皮膚科と形成外科の専門医が症状にあわせて最適な治療をご提案いたします。お気軽にご相談ください。

ケロイドや肥厚性瘢痕はどのくらいで治りますか?

肥厚性瘢痕は、半年ほどで成熟瘢痕という目立たない白い傷へと変化していきます。しかし、ケロイドは自然に治ることがあまりありません。飲み薬、塗り薬、貼り薬、ステロイドの局所注射、手術などの治療法があります。

肥厚性瘢痕やケロイドの治療に、健康保険は使えますか?

傷痕が赤く盛り上がり目立つ肥厚性瘢痕やケロイドは、保険診療の対象となります。



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