パッチテストパネル検査
化粧品や、洗剤、アクセサリーなど身の回りにあるものに反応して生じるアレルギー性皮膚炎です。意外に多い疾患で、気付かぬうちにかぶれを起こし、そのまま使用しているケースが多く見られます。またアトピー性皮膚炎の方で、難治の顔面・頸部・頭部の皮疹がある場合、かぶれを合併していることもあります。
当院ではパッチテストの検査を行っておりますのでご相談ください。(テストの判定の関係で実施可能な曜日が限定されております。テスト中に使用できない薬剤などありますので、お薬手帳などご持参ください。また妊娠中の方には行えません。)
パッチテストパネル検査とは
パッチテストパネル検査といって、一般的にかぶれる頻度の高い成分を24項目まとめて検査する方法があります。何かにかぶれていると思うけれど、何にかぶれているか検討もつかないという場合に、この検査をして、パラフェニレンジアミンが陽性に出れば、毛染めが原因だったのかとか、塩化コバルトが陽性に出れば、セメントかぶれだったのかとか気づくきっかけになるのです。(保険適応)
ピアスなどの装飾品などで生じる金属接触アレルギー以外にも、食品中や歯科金属などに含まれる微量金属が口腔粘膜や腸管から吸収されて皮疹が引き起こされる全身型の金属アレルギーもあります。汗疱状湿疹、貨幣状湿疹、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、偽アトピー性皮膚炎、多形慢性痒疹などを発症することがあります。
パッチテストパネル(赤)
パッチテストパネル(青)
パッチテストの流れ
- 問診:臨床症状や経過により、かぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)、金属アレルギーなどが疑わしい場合に行います。ご希望の方には、検査内容についてご説明いたします。(副作用などについても)背部や上腕に貼り付けるので、貼付部位に発疹がないか、検査部位として適当であるかを見せていただきます。当院で用意している検査用試薬や患者様のご持参品を確認して、スケジュールを立てます。
- パッチテスト開始初日:患者様のご持参品(化粧品等)を検査に適切な濃度に調整します。(調整時間を頂戴しております。)当院の検査試薬とご持参品を背部もしくは上腕に貼ります。貼り付けた部位の写真を撮影します。(後で貼付部位を確認するため)テープで固定し、48時間貼りっぱなしにします。
- パッチテスト判定
1回目:48時間後:パッチテストユニットを剥がします。印をつけ、判定し写真撮影します。
2回目:72時間後:皮膚の反応を確認し、写真撮影をします。
検査内容の種類によっては3回目(1週間後)の判定をすることもあります
- 結果説明: 判定が終了し次第、結果をお渡しして、その内容について説明し、生活指導をいたします。
パッチテストの注意点
- パッチテストのテープにかぶれることがあります。
- 陽性反応が強い場合、痒み、腫れ、水疱、ビラン、色素沈着を生じることがあります。
- 稀ですが、パッチテストの試薬でかぶれを起こすことがあります。(感作)
- パッチテストを剥がすまでは、締め付ける服装は避けましょう。
- パッチテストを貼っている間は、湯船に使ったり、汗をかくこと、運動をお避けください。
- パッチテストを貼る時に、印(皮膚用マジック)をつけます。印が衣類につく可能性もありますので、汚れても良い下着を着用の上お越しください。
- 画像検査や検診、マッサージなどの予定がある方は事前にお知らせください。スケジュールの相談をしましょう。
- テープを貼った後は3日間は入浴を避ける必要があります。