頬のたるみやしわでお悩みの方へ【バッカルファット除去】とは

バッカルファット除去という美容手術をご存じですか。よく分からない人も多くいるでしょう。本記事ではそのような人々に向けて、バッカルファット除去の概要をはじめ、どのような人におすすめの治療なのか、効果やリスクなどについて解説します。本記事を読むことで、バッカルファット除去についてさまざまなことが理解できるでしょう。

バッカルファットとは

そもそも頬の脂肪は、「皮下脂肪」と「バッカルファット」に分けられます。前者は頬の内側の浅い層にあるもの、後者は頬の内側の深い層にあるものです。皮下脂肪は脂肪吸引や脂肪溶解注射で脂肪の量を少なくできるものの、バッカルファットはそのような施術方法ではなく、本記事で紹介するバッカルファット除去の施術が必要になります。バッカルファットは、こめかみと頬の間にある卵の黄身ほどの大きさをした脂肪細胞で、年齢が若いときは頬の高い位置にあるため、特にその存在が気になることはないかもしれません。

 

しかし、年齢を重ね、脂肪を支える組織が衰えていくことで、バッカルファットは徐々に下の位置まで下がります。この現象により、ブルドッグのような頬のたるみやほうれい線、マリオネットラインと呼ばれる口角とあごの間にできる直線じわが目立ってしまうでしょう。また、バッカルファットは脂肪であるため、体重が増えることで大きくなり、顔が大きく見える一因となってしまいます。

バッカルファットの除去

バッカルファット除去手術をおこなうことで、頬のたるみやしわの予防をはじめ、小顔や顔の引き締めといった効果が期待できるでしょう。バッカルファット除去では、手術によって口の内側を1~2cmほど切開し、そこから頬のたるみやほうれい線などの原因となるバッカルファットを取り出す作業をおこないます。切開部分は自然と溶けてなくなる糸で縫い合わせるため、抜糸の必要もありません。傷口も数週間程度でキレイになるでしょう。当日の施術時間は両頬で約30分です。施術後の長時間の入浴は、腫れが長引いてしまう恐れがあるため避けたほうがよいですが、シャワーは当日から使用できます。

どのような人におすすめか

バッカルファット除去は、顔のたるみやほうれい線などを予防したい人や、小顔になりたい人に適しています。特に顔のたるみやほうれい線は、頬の脂肪だけでなく、皮膚と表在性筋膜などの支持組織が緩むことで起こる現象です。バッカルファットを取り除いても、それらの支持組織の緩みが改善されるわけではないため、一度たるみやしわなどの症状が出てしまうと、施術の効果が十分に発揮されない場合があるでしょう。そのため、小顔効果を期待するだけでなく、将来的なたるみやほうれい線、しわなどの老化予防のためにも、20代~30代の早いうちからの治療がおすすめです。

皮膚がたるんでから脂肪を除去すると、かえってたるみが目立つ恐れもありますが、30代前半までであれば皮膚の縮小が早い傾向にあるため、たるみ改善が期待できます。しかし、30代後半以降になると、皮膚の収縮にかかる時間が長くなってしまうため、場合によっては思ったよりも収縮が進まず、たるみ改善効果を十分に期待できないこともあるでしょう。なお、脂肪細胞の数は決まっていて、後天的に増えるものではありません。そのため、一度バッカルファットを取り除くことで、たるみやしわの予防や小顔などの効果を持続できるでしょう。若いうちに除去すれば、年齢を重ねてもバッカルファットが原因で頬が垂れ下がる心配は不要です。

バッカルファット除去のリスク

バッカルファット除去のリスクとしては、除去により頬がこけてしまったり、除去で空いたスペースに頬より上にある脂肪が下がってくることで、くぼみやしわができ、老けて見えるようになったりすることがある点が挙げられます。特に、頬がこけてしまうのは、施術の際に脂肪を取りすぎてしまうことが原因です。当院では、専門の医師が患者さん一人ひとりの顔のバランスを見ながら脂肪を除去するため、脂肪を取りすぎて頬がこけるなどの心配はなく、自然な小顔になる事が期待できます。ベクトラ(3Dシュミレーション診断)診断で、実際にバッカルファットを除去した際のイメージを診断することも可能です。

バッカルファット除去手術で期待する効果を得るためには、正しい施術方法や適量の脂肪除去をおこなうことが大切です。また、前述したように、たるみの原因はバッカルファットだけではないため、バッカルファットを除去すれば必ずしも皮膚のたるみが起きないということではない点に気を付ける必要があります。

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監修医師

苅部 淳Karibe Jun理事長

苅部 淳 日本形成外科学会形成外科専門医
略 歴
順天堂大学医学部卒業
東京大学附属病院形成外科 入局
埼玉医大総合医療センター 形成外科・美容外科 助教
福島県立医大付属病院 形成外科
寿泉堂総合病院 形成外科
山梨大学附属病院形成外科 助教・医局長
東京大学附属病院 精神科
専 門
日本形成外科学会形成外科専門医
日本抗加齢学会専門医
日本医師会認定産業医
専門分野
形成外科一般、マイクロサージャリー、リンパ管吻合術、乳房再建術、性適合手術、美容外科手術、静脈瘤、レーザー治療など。
美容外科手術、レーザー、ボトックス、ヒアルロン酸等
大手美容外科クリニックで長年にわたり研鑽を積み、形成外科専門医として医師の診療、指導にあたっている。

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