・副乳が気になってしょうがない
・副乳切除は保険適用できる?
・副乳の除去には何科がいい?
このようなお悩みをお持ちの方もいるでしょう。
脇の下や本来の乳頭・乳輪の下辺りに存在している場合が多い副乳。病気ではないためそのままでも害はありません。しかし痛みがある、外見上恥ずかしいなどの問題があるときには副乳の切除を検討される方も多いです。
この記事では副乳除去(切除)の費用や施術の特徴、そして施術の流れについて詳しく解説しています。
副乳を除去しようか悩んでいる方は、ぜひ読んでみてください。
副乳除去(切除)とは
副乳除去(切除)は、副乳の乳頭や乳腺組織などをまるごと取り除く手術です。副乳はそのままでも問題はありませんが、気になる場合は美容外科や形成外科で切除できます。
副乳の切除は局所麻酔でおこなうため入院の必要はありません。副乳を切除したら、傷をきれいに縫い合わせて終了です。手術のあとは傷跡が目立たなくなるように気をつける必要があり、テーピングや内服などの処置を継続する場合もあります。
副乳とは
美容外科における副乳は2つ存在します。本来の副乳は通常とは異なる位置に乳頭や乳腺組織が生じたものです。もうひとつは単なる脂肪による脇の下のふくらみを指す場合があります。
人間の乳房は通常、胸部に左右にひとつずつあるものです。しかし、人間以外の哺乳類には乳房が左右ひとつずつではない種類もあります。人間は進化の過程で左右ひとつずつとなりましたが、その名残で胸部以外に乳房ができる場合があるのです。
副乳は脇の下から通常の乳頭、足の付け根を通る線(通称ミルクライン)上に生まれつき発生し、特に脇の下や通常の乳房の下側に多く見られます。それも片側だけでなく両側に存在している場合もあります。副乳ができる確率は女性の約5%、男性の約1.5%で、女性だけのものではありません。
副乳の見た目はさまざまで、ほくろのように見えるものから、しこりとして触れるもの、さらには乳房のように発達するものもあります。女性の場合、生理前や妊娠授乳期には副乳が腫れたり痛みを伴うことがありますが、多くの場合は一時的です。
副乳は問題とならない場合がほとんどです。まれにがんが発生する場合があるものの、その頻度は非常に低く乳がん全体の0.4%程度です。しかし、乳がんかどうかは素人では判断できないため、しこりに気づいたら必ず受診して医師に診断してもらいましょう。また、副乳がんの治療は通常の乳がんとほぼ同様で、手術や放射線療法、化学療法などが行われます。
副乳に痛みや腫れがある場合、ホルモン剤や漢方薬の投与をおこなう場合があります。しかし妊娠期や授乳期では赤ちゃんへの影響も考慮して、ホルモンバランスが戻るのを待つ場合が多いでしょう。授乳期は副乳を冷やして炎症を抑えると痛みや腫れは徐々におさまってきます。そして授乳期に副乳を刺激すると乳汁を分泌する場合もあるため、むやみに触らないようにしましょう。
副乳除去(切除)の費用
副乳除去の手術では保険適用される場合とされない場合があります。保険適用されるのは、副乳が大きくて日常生活に支障をきたしている場合などです。それ以外は自費診療となります。保険が適用されて施術を受けられるかどうかは、医師に確認してください。また、このほかに診察代が必要です。
保険適用
保険適用される処置名に副乳切除術はないため、「皮膚、皮下腫瘍摘出術」が適用されます。また皮膚、皮下腫瘍摘出術は大きさによって医事点数が違うため、詳しくはクリニックの医師や会計の方などに確認してください。
3割負担 4,000〜25,000円程度
<医事点数と3割負担額>
・皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外 3cm未満) 1280点 3,840円
・皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外 3〜6cm未満) 3230点 9,690円
・皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外 6〜12cm未満) 4160点 12,480円
・皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外 12cm以上) 8320点 24,960円
自費診療
自費診療はクリニックによって料金設定はさまざまです。
80,000〜440,000円程度
クリニックのホームページに料金表が掲載されているところも多いので、リサーチしてみてください。このときに注意するのは、下記の状況で金額が変わる場合です。
・副乳の個数
・副乳の大きさ
・施術の方法
料金表の表示をよく確認してみると、表示よりも高額になる場合があります。
副乳除去(切除)の治療
副乳に痛みや腫れがあるときは、ホルモン剤や漢方薬の投与をおこなう場合もありますが、
根治させる治療は手術で除去する以外にありません。手術の種類は以下の通りです。
・レーザー治療
・切開法
・脂肪吸引
それぞれ説明していきます。
レーザー治療
レーザー治療では、炭酸ガスレーザーを使って副乳を除去します。炭酸ガスレーザーは皮膚の水分に反応して熱を発生させ、ピンポイントで病変を除去できるものです。乳頭のみの小さな副乳に適しています。
レーザー治療は皮膚の深い部分には作用しないため、体への侵襲が少ないのがメリットです。そして、処置の跡を残しにくいため傷が早くよくなります。ただし完全に副乳を切除できない場合もあります。
切開法
切開法は皮膚を切開して副乳全体を除去する方法です。副乳を除去したあとは、除去した部位が陥没しないように処置して皮膚を縫合します。形成外科では丁寧に縫合するため、半年もすれば傷は目立たなくなります。切開法が適しているのは下記の場合です。
・乳頭や乳輪がある
・ふくらみが小さい
・乳腺組織がある
・乳腺組織が発達している
副乳の乳腺組織が発達している場合は、どこまで発達しているのか慎重に見極めながら切除していきます。
切開法では副乳の大きさに合わせて切開する大きさも変わります。レーザー法よりも体への負担が大きく、手術後は痛みが出る場合もあるのがデメリットです。さらに抜糸まで傷を濡らせません。
脂肪吸引
脂肪吸引は、皮下の脂肪を吸引して副乳のふくらみを除去する方法です。皮膚を小さく切開して細い管を挿入して吸引します。副乳のふくらみ内に乳腺組織が少なくほとんどが脂肪であったり、副乳の皮膚のたるみがなかったりする場合に適しています。
脂肪吸引は、医師の技術に左右されやすい施術です。施術後に副乳部分が均一ではなくボコボコしていたり、吸引のしすぎで皮膚がたるんでしまったりする場合があります。また、内出血や腫れ、痛みが出る場合がありますが、徐々によくなります。
乳頭や乳腺の切除とともに、脂肪を吸引する方法もあります。
レーザー治療 | 切開法 | 脂肪吸引 | |
切除の方法 | 炭酸ガスレーザーを使用 | 切開して副乳全体を切除 | 皮下の脂肪を吸引 |
適応 | ・乳頭のみの小さな副乳 | ・乳頭、乳輪がある ・ふくらみが小さい ・乳腺組織がある ・乳腺組織が発達している | ・ふくらみのほとんどが脂肪 ・皮膚のたるみがない |
メリット | ・傷が小さく体への負担が少ない ・傷が早くよくなる ・施術後の痛みが少ない ・施術時間が短い | ・確実に乳腺組織まで切除できる | ・切開法と併用して実施できる |
デメリット | ・完全に切除できない場合もある | ・体への負担が大きい ・施術後の痛みが出やすい ・抜糸まで傷を濡らせない ・傷跡が残る場合がある | ・仕上がりは医師の技術に左右されやすい ・脂肪を均一に吸引できない場合がある ・傷跡が残る場合がある ・ほかの施術よりも費用が高額 |
副乳除去(切除)の流れ
副乳は、乳頭や乳輪だけだったり乳腺が深く発達していたりと種類はさまざまです。ここでは、乳腺組織まで確実に切除できる切開法における治療の流れを解説します。
1.診察
副乳かどうか、内部に乳腺組織が発達しているかなどを、触診やエコーで医師が判断します。そして最善の治療法が提示されたら、手術の予約を取りましょう。
2.麻酔
クリニックにより種類に違いはありますが、必ず麻酔を使用します。そして複数組み合わせる場合もあります。
局所麻酔
局所麻酔は、副乳とその周囲に局所麻酔薬を注射して感覚を麻痺させます。歯医者での治療の際に歯茎に注射された経験があるかたは想像できるでしょう。針を刺すときと薬液を入れるときに少し痛みを感じます。手術中でも効き具合に合わせて追加できるのが特徴です。
表面麻酔
表面麻酔は副乳部分にクリーム状の麻酔薬を塗って感覚を麻痺させるもので、効果があるのは塗った部分の皮膚表面だけです。麻酔クリームを塗ってから20〜30分おいてクリームを拭き取ります。表面麻酔は手術が始まってから追加の塗布はできません。
静脈麻酔
静脈麻酔は薬剤を静脈から投与して、リラックスと鎮痛を図る方法です。薬剤の効果が出てくると入眠してしまう場合が多いでしょう。
笑気麻酔
笑気麻酔はリラックス麻酔やリラックスガス麻酔とも呼ばれ、亜酸化窒素というガスを吸入して、リラックス効果や鎮痛効果を得るものです。小さな子どもの歯科治療でも使われるような安全性の高い麻酔です。
息をするように鼻からガスを吸い込むだけで、すぐに頭がぼんやりあるいはふわふわした感じになります。中には眠ってしまう場合もありますが、全身麻酔とは違って声をかけられると反応できる程度です。
3.手術
乳腺組織の発達がない場合は、副乳の乳頭サイズに切開して除去します。乳腺組織が発達している場合は、副乳部分をラグビーボールのような形に切開して乳頭や乳輪、乳腺組織を切除します。そのあと、皮膚のしわに馴染むようにきれいに縫合して終了です。切除したところに血が貯まらないように細い管(ドレーン)を入れる場合もあります。
手術時間は大きさにもよりますが、副乳1個で10〜30分程度です。
4.手術後の通院
傷の確認やドレーンの抜去、ガーゼ交換のために手術翌日、手術翌々日に通院する場合があります。抜糸は手術後5日または7日におこなうクリニックが多いです。
傷の痛みがおさまらない、熱っぽく腫れた感じがするなどの異常を感じた場合は、すぐにクリニックに連絡して受診してください。
ダウンタイム
傷の腫れや痛みは、大体2〜3日でおさまってきます。抗生物質や痛み止めの飲み薬を処方される場合があります。痛み止めの処方がないときは医師へ依頼した方がよいでしょう。
内出血は1〜2週間で消失します。
注意事項
手術当日のメイクや洗顔、洗髪、シャワーは可能ですが、傷を濡らさないように注意してください。ドレーンが入っている間は特に濡らしてはいけません。
入浴は抜糸後からとなります。
ブラジャーや衣服(上半身)はゆったりしたものを選びましょう。
うつ伏せ寝、サウナ、プール、激しいスポーツは3週間程度は控えてください。
抜糸後は、傷跡に肌色のテープを貼ってケロイドを予防します。毎日ご自身が実施するようになりますが、胸部は特にケロイドを起こしやすい部位なので、一定期間(6か月程度)は医師の指示に沿ってきちんとケアしていきましょう。また、衣服との摩擦や紫外線による刺激で色素沈着をおこさないようにする目的もあります。
副乳除去(切除)はこんな方におすすめ
副乳はそのまま放っておいても問題はありません。しかし大きくなってきた、痛みがあるなど日常生活に支障をきたしてきた場合は切除したほうがよいでしょう。
さらに、脇の下にふくらみが出て気になる、水着になれないなど外見的な問題が生じている場合もあります。
・副乳が大きくなってきた
・副乳の痛みがある
・授乳時の副乳の痛みをなすために、妊娠していない間に処理したい
・副乳が気になる
・ノースリーブを着たい
・水着を着たい
・ウェディングドレスなど肩のない服を着る予定がある
・ダイエットしても脇の下の肉がなくならない
副乳があると日常生活上の問題とともに、外見上の問題も精神的に大きな影響を与えます。副乳を切除すればこれらは解消されるため、少しでも副乳で悩みを抱えているかたには切除するのをおすすめします。
副乳でお悩みならBIOTOPECLINIC|麹町皮ふ科・形成外科クリニックへご相談ください
副乳は放っておいても問題のないものです。しかし授乳時に痛みがある、大きくなってきたなどの身体的な問題や、ノースリーブが着れない、ダイエットしても脇の下の肉がなくならないなどの状況から精神的な問題も抱えるようになります。
副乳を完全に除去するには手術をするしか方法はありません。条件に合えば保険適用されるため、手術自体は数万円程度で収まる場合があります。美容外科や形成外科で手術を受けると、副乳の切除の技術もさることながら縫合の技術にも長けているため、傷跡を目立ちにくくしてもらえます。
BIOTOPE CLINICまたは、麹町皮ふ科・形成外科クリニックでは、副乳の手術をおこなっております。熟練した医師が手術を担当いたしますので、副乳を切除したあとは、傷跡が目立たなくなるように丁寧に縫合いたします。
とはいえ、手術となると不安や恐怖感が大きく一歩を踏み出せないかたも多いでしょう。麹町皮ふ科・形成外科クリニック、BIOTOPE CLINICでは、医師がお話をうかがったり詳しく説明し、不安が解消できるよう対応いたしますので、納得のいく施術を受けられます。
まずは公式LINE(@kojibio)や電話でBIOTOPE CLINICまたは、麹町皮ふ科・形成外科クリニックにお問い合わせください。
監修医師
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